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2018.11.13

在留資格「定住者」について②

さて、前回に引き続き、在留資格「定住者」について、書いていきたいと思います。

前回は、定住者告示に定められている定住者の要件等をまとめました。

実は、定住者告示に定めがない「定住者」があります。

実は、私が「定住者」の在留資格がわかりづらいと述べていたもう一つの理由は、この告示外定住があるからです。

告示外定住は、告示には定められていないが、人道的に特別に認められ先例の積み重ねによりある程度確立されているとして取り扱っているものをいいます。以下のとおりです。

 

①認定難民(法務大臣により難民として認定されたもの)

②特別な事業を考慮して入国・在留を認めることが適当であるもの

ア 日本人、永住者又は特別永住者である配偶者と離婚後引き続き本邦に在留を希望する者 (いわゆる離婚定住)
イ 日本人、永住者又は特別永住者である配偶者が死亡した後引き続き本邦に在留を希望する者 (いわゆる死別定住)
ウ 日本人の実子を監護・養育する者(いわゆる連れ子定住)
エ 日本人、永住者又は特別永住者との婚姻が事実上破綻し、引き続き在留を希望する者
カ 難民の認定をしない処分後、特別な事情を考慮して在留資格「特定活動」により、1年の在留期間の決定を受けた者で、在留資格「定住者」への在留資格変更許可申請を行ったもの

があります。

 

この中でも、離婚定住、連れ子定住に関しては、ある程度の需要があるものと考えられます。

 

もちろん、生活能力や、婚姻期間などの要件はありますが、離婚した=祖国に帰ると直結せずに、この告示外定住に当てはまるのかを確認するとよいと思います。

  

2018.11.12

在留資格「定住者」について①

在留資格の中に「定住者」とありますが、

定住者って何??どういう人が定住者なの??よくわからない!!

と悩んだ方いませんか。 

私もそのうちの一人です。

私個人的には、数ある(?)在留資格の中で、この「定住者」が一番わかりづらいという感想を持っています。

なぜなら、入管法(出入国管理及び難民認定法)の別表第ニの定住者欄を見ると、「法務大臣が特別な理由を考慮し一定の在留期間を指定して居住を認める者」と書いてあるからです。

ほら、なんとわかりづらい!!(笑)

 

つまりは法務大臣が認めればいいのです。ではどんな場合に認められるのか。

入管法の第7条第一項第ニ号を読むと、別表第ニの定住者の地位については法務大臣があらかじめ告示をもって定めていることがわかります。

そうです。「定住告示」を読まないことには、この「定住者」の理解はちっとも進みません。

 

では、「定住者告示」を読み、理解を進めていきます。

定住者告示には、次のような地位が定められています。条文中のまどろっこしい表現等は省きます。わかりやすさ重視で。

 

第3号 日本人の子として出生した者の実子
第4号 日本人の子として出生した者でかつて日本国民として本邦に本籍を有したことがあるものの実子の実子

 

☆これらはいわゆる日系人にかかる地位を定めたものです。日系1世は、定住者ではなく「日本人の配偶者等」という在留資格の対象となりますが、その実子及び実子の実子は「定住者」の対象となります。

  

第5号 
イ 日本人の配偶者等の在留資格をもって在留するもので日本人の子として出生したものの配偶者
ロ 定住者(3号4号(いわゆる日系人)の定住者を除く)の配偶者
ハ 定住者(3号4号(いわゆる日系人)定住者)の配偶者で素行が善良であること

 

☆イについて
これは、例えば、日本人と日本人がアメリカで結婚し、その息子が成人してアメリカ国籍を選択し、結婚した妻とともに来日する場合には、息子は「日本人の配偶者等」の在留資格を取得し、その妻は第5号イの「定住者」と取得することになります。

☆ロハについて
定住者の配偶者も、定住者の在留資格の対象となりますが、いわゆる日系人の配偶者には、素行の善良さが求められますので注意が必要です。

  

第6号 
イ  日本人、永住者の扶養を受けて生活する未成年で未婚の実子
ロ  定住者(3号4号5号ハ(いわゆる日系人・日系人の配偶者)を除く)の扶養を受けて生活する未成年で未婚の実子
ハ  定住者(3号4号5号ハ(いわゆる日系人・日系人の配偶者))の扶養を受けて生活する未成年で未婚の実子で素行が善良であるもの
ニ  日本人、永住者又は在留期間が一年以上を指定された定住者の配偶者で、在留資格「日本人の配偶者等」「永住者の配偶者等」の扶養を受けて生活する未成年で未婚の実子

☆ロハについて
6号では子供について定められていますが、ここでも、いわゆる日系人の子として定住者の在留資格を付与するには、素行の善良さが要件となっています。

第7号 次のいずれかの扶養を受けて生活する6歳未満の養子
イ 日本人
ロ 永住者
ハ 一年以上の在留期間を指定されている定住者
ニ 特別永住者

定住者についてが見えてきましたでしょうか。

静岡の浜松にブラジル日系人がたくさんいますが、彼らの大半は定住者の在留資格で日本に住んでいるのです。

静岡県西部には、工場がたくさんあります。

西部地区の工場では、たくさんの定住者の在留資格を持った外国人が生産ラインで働いているとか・・・。

定住者は就労制限がありませんからね。単純労働もできるわけです。

いまや、彼等のように定住者の在留資格で工場で働く日系人を、「出稼ぎ」と呼ぶケースが多いのではいのでしょうか。

 

 

 

実は告示されている定住者の他に、告示されていない定住者(告示外定住)というものがあります。

また次回まとめていきたいと思います。

2018.11.06

国際家事について

 昨日、静岡県行政書士会の志太支部主催の国際家事(離婚、相続等)の講習会に参加してきました。

外国人の権利擁護分野でご活躍されている、弁護士の高貝先生の貴重なお話を聞くことができました。

 

国際結婚の増加に伴い、国際離婚や国際相続が少しずつ増加していることを高貝先生もご実感されているということでした。

 

結婚するのは簡単だが離婚するのは大変だ、と日本人同志の結婚の場合でもいいますよね。

これは国際結婚・離婚においても同じです。同じというより日本人同志のときよりもっともっと大変なことも多いです。

 

国際離婚の場合、離婚においてどの国の法律が適用されるのかがポイントとなります。例えば、ブラジル法が適用されるということになると、離婚届を提出すれば良いという簡単な話ではなくなってきます。

 

では、どうすればどの国の法律が適用されるかがわかるのか、というと、法の適用に関する通則法第27条に「第25条の規定は、離婚について準用する」とありますので第25条を見てみます。

通則法第25条 婚姻の効力は、夫婦の本国が同一であるときはその法により、その法がない場合において夫婦の常居所地方が同一であるときはその法により、そのいずれの法もないときには夫婦に最も密接な関係がある地の法による。

 

よって、日本人同士の離婚であれば日本法が、フィリピン人同士の離婚であればフィリピン法が、日本に住んでいる日本人とフィリピン人の離婚であれば日本法が、日本に住んでいるアメリカ人とフィリピン人なら日本法が適用されます。

昨日の講義では日本に住んでいるブラジル人同士の離婚についてを取り上げ、高貝先生のご経験談を交えながら教えて下さいました。

  

国際相続については、外国法が登場するケースが多くまた内容も多岐にわたり簡単に解決とはいかないため、都度調べ、都度学ぶという姿勢が専門家として大事であると再認識しました。

 

国際相続において、プロベート手続きのある英米法系の国では、費用と時間を要するので、費用対効果を考えて手続きを進めるか検討すること、また、海外の預金の払い戻しの手続きでは、理論を追いかけすぎると銀行のルールと衝突して手続き自体が止まってしまうこともあるため、実務では「何をゴールとするのか」、すなわち、払い戻しに必要な書類をそろえられるかというところが肝になることも多いということをお話されていて、なるほどなぁ~と思いました。

 

以上、大変勉強になる講義でした。参加して良かったです。

2018.10.12

分家住宅の売買

静岡市のハナシをします。

「農家住宅」「分家住宅」をご存知でしょうか。

今日は、「分家住宅」を取り扱います。

 

建物の建築が制限される市街化調整区域において、農家世帯の子孫が独立する為に特別な許可を取得して建築した住宅を分家住宅といいます。

分家住宅の所有者が亡くなった場合、相続がおこり、その住宅は相続人名義に変えることができます。
それに関しては特に問題はありません。

さて、ここからです。

「分家住宅は売買できるの?」 

  

結論から述べると、原則できません。

 

静岡市市街化調整区域内における開発許可の基準等に関する条例を見てみましょう。

条例第4条第3号で市街化調整区域での所有者の変更は、用途変更に該当することが述べられています。

所有者変更の用途変更は、ごく限られた場合にのみ認められます。

では、ごく限られた場合とは、どのような場合か。

静岡市市街化調整区域内における開発許可の基準等に関する条例施行規則を確認すると、第3条に売却理由に関することが挙げられています。

売却理由として、民事執行法によるその他の法令による競売や、事務所、店舗等に係る事業の廃止、債務整理のための建築物の売却その他やむを得ない理由として市長が認めるもの、のみ認められる場合があるということがわかります。

その他買い手側にも建物を求める合理的理由が必要とされます。

  

このように、分家住宅の売買は基本認められませんが、逆を述べれば、上記に該当する方は売却できる可能性があるということです。

2018.10.11

市街化調整区域内の民泊について

 静岡市で民泊をやりたい・・・とお考えの方へ。

なんと!静岡市の市街化調整区域内の一戸建ての住宅では、住宅宿泊事業法による民泊は、原則行うことができません。

ただし、線引き時に借家として利用されていた場合は、自己用専用住宅ではないと判断され、民泊が可となる余地があります。

長屋、共同住宅、寄宿舎は、建築された時期が線引き前だろうが線引き後であろうが、制限はありません。

ということで、住宅宿泊事業法による民泊をお考えの方、

まずは、建物がある地域が市街化区域か市街化調整区域かを確認しましょう!(分からなければ市役所で教えてくれます)  

田嶋・さくら司法書士事務所
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